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配慮とデザイン

   

l_yx_japonica_01ちょっと前の記事になりますが、こんな内容が掲載されていました。

ジャポニカ学習帳から消えた「昆虫」、人気投票で復刻”本格復帰”の可能性を聞いてみた

昆虫が使われなくなってから数年経っていたことにも驚きでしたが、まさかの理由が、”指定したものを購入する際に昆虫嫌いの子ども達への配慮”。とのこと。企業としてはそんなことが理由で売り上げが伸びなくなるなら、無難なデザインにしてしまおうと考えるのは致し方のないことなのかもしれませんが、人気投票を行えば昆虫が上位に軒並みランクイン。前前から思ってはいましたが、ここでいう「配慮」って本当に配慮なんでしょうか。

「花」だったら「配慮」されている?正直よくわかりません。花が苦手という人はそう多くもないかもしれませんが、花だってよく見たら結構グロいですし、極端な解釈をすれば性器じゃないですか(笑)美しく咲きほこり、昆虫を集めては子孫を残しているわけです。「花はポルノ!」と誰かが訴えたら配慮するのでしょうか。

では「野菜」だったら「配慮」されているのでしょうか。これもよくわかりません。子どもの苦手な野菜筆頭というと「ピーマン」?みたいなものがありますが、野菜嫌いな子どもに対し、ピーマンを食材から抜くのでしょうか。ないですよね。

「昆虫」はグロテスク?

確かに。否定はしません。昆虫嫌いだった少年時代の私は「仮面ライダー」もんのすごく嫌いでしたよ。特に最初の頃のシリーズはみんな昆虫面だったじゃないですか!しかもどう考えてもグロとしか思えないキャラクターが主人公?ヒーロー!?ふざけんな!!配慮しろ!!!

S.H.フィギュアーツ 仮面ライダーV3

…と私情はおいといて、それでも普通に昆虫のジャポニカ学習帳使ってましたし、仮面ライダーに対して配慮しろなんてことも実際は言っていません(笑)「個人的な好き嫌いという趣向と、モノやコトに対して昆虫が使われること」は別モノであることは幼いながらも理解できていましたからね。

はいりょ【配慮】

心をくばること。他人や他の事のために気をつかうこと。(大辞林第3版より)

心をくばったデザインが悪いわけではもちろんありません。いいことです。しかしながら、本来なら親から教わったり、学校生活で人やモノと接する事で学ぶべき内容が、「配慮」によって学ぶ機会を無くしてしまっては、本末転倒です。

優しく配慮された世界で育った子どもが社会に出てから苦労し、幻滅する。

こんな大人が量産されるのは決して良い状態ではないと思いますし、「配慮」という言葉が「リスク回避」と同義になってしまいます。さじ加減の大変難しい内容ではあるのですが、そこらへんをしっかり見極めてデザイン提案していかなければ、配慮に配慮を重ねた結果、無味乾燥な面白みのないものになってしまうのではないでしょうか。

ショウワノート 歴代ジャポニカ学習帳 復刻版5冊セット

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